2021年3月上映会


3.20文京区・HOWS講座「棘」上映 報告

労働運動とつながる市民運動の思想 (映画『棘』上映) 講師 高梨晃嘉


労働運動とつながる市民運動の思想   講師 高梨晃嘉(映画『棘』上映)につきまして事務局の土松さんより報告が寄せられました


3月20日(土)13時から15時半にかけて、わたしたち本郷文化フォーラムワーカーズスクール(HOWS)は、「労働運動とつながる市民運動の思想」というテーマで、昨年9月に「関生弾圧を考える神奈川の会」を立ち上げた高梨晃嘉さんを講師にお招きしてHOWS講座を開催しました。HOWS講座では、これまで全日建連帯労組の小谷野毅書記長とノンフィクション・ライターの安田浩一さんをお招きして、関西生コン労組への不当弾圧をめぐる講座を開催してきました。当日は、コロナ禍の関係で定員20名に限定していましたが、講師も含め定員越えの22名の参加がありました。

 

冒頭に、映画『棘——人の痛みは己の痛み。武建一』を上映しました。

映画『棘』は、全日建連帯労組関西地区生コン支部が企業の枠を超えた産業別労働組合運動に取り組み、関西地方の中小生コン業界を協同組合に組織して、企業のコンプライアンスを遵守させる活動に積極的に取り組んだがゆえに、財界と国家権力、そしてヘイト集団らから集中弾圧を受けましたが、それに屈せず闘い抜く関西生コン支部の労働者の姿がしっかりカメラにとらえられており、感銘を受けました。何より、武委員長の柔和な顔に刻まれている労働者魂、「奴らと我ら」という階級的視点を決してあいまいにしない毅然とした姿勢には学ぶものが多かったです。

 

さらに、HOWSと連携して活動している活動家集団思想運動が発行する新聞『思想運動』3月1日号に、奇しくも関西生コン支部の武洋一書記長が執筆された「資本と権力一体となった関生弾圧——産別労組への史上最悪の弾圧を許さない!」の記事が掲載されていたので、映画『棘』にも武洋一書記長が登場して関生型労組運動の意味を語っていた部分が大変よく理解できました。

 

高梨晃嘉さんの報告は、冒頭に映画『棘』で高梨さんが再認識し、学び直したこととして――

①労働運動が敬治事件として扱われる異常さに無関心な報道と世論。

②生存権・社会権の具体的な内実である労働基本権(憲法28条)は、つねに「不断の努力」(憲法12条)抜きには確保・維持できない、ということ。

※関生支部の取り組み(たたかい)は、「不断の努力」としての、当たり前の取り組み(階級闘争)にほかならない。

③「不断の努力」は、自分(たち)の課題でもある。ゆえに関生支部を孤立させてはならない。

―—以上を指摘されました。

 

そして、労働運動・市民運動がそれぞれワン・イッシューでタコツボ状態になっている現状を克服して、人としての尊厳と基本的人権が尊重され生かされる社会をめざす。そのために、労働運動と市民運動の境界・領域を越えた「共闘・連帯」なくして「社会を変える力」を作り出していくことはできない。したがって、市民運動の場にいる人にとっては「労働運動につながる市民運動の思想」が問われると同時に、労働運動の場にいる人にとっても「市民運動につながる労働運動の思想」が問われている、と呼びかけました。

 

最後に、高梨さんが所属する「関生弾圧を考える神奈川の会」は、市民運動側から全国各地域で取り組まれている「関生弾圧反対」の取り組みとの連携とともに、神奈川での職場・地域で困難な状況の中でも取り組まれている闘いの存在と、その闘いの意義を、市民運動はもとより労働組合にも広く知らせていくことを通じて労働運動の復権を目的として設立されたことが報告されました。

 

最後に、高梨さんから映画『棘Ⅱ』の撮影が、現在最終段階をむかえていることが報告され、完成のあかつきには、ぜひまたHOWSで上映しようと話し合い、当日の講座を終えました。

 

今回の上映のためにご尽力いただいた杉浦監督をはじめ、ニライカナイ塾のみなさま、ありがとうございました。

 

財界と国家権力による関西生コン支部弾圧を決して許さず、闘ってまいりましょう。そのための武器『棘』の普及と『棘Ⅱ』の完成に期待しております。

 

土松克典(HOWS事務局)


3.20文京区・HOWS講座 告知

HOWS(本郷文化フォーラムワーカーズスクール)で開催される講座の中で「棘」の上映を行います。講師は高梨晃嘉さん、神奈川の「棘」上映会でお世話になりました。

 

◆3月20日(土)「労働運動とつながる市民運動の思想」

◆講師:高梨晃嘉さん

 

年間通じての講座ですが1回の聴講も受け付けていますので、下記に問い合わせをお願いします。

 

◎一般 受講料…1,500円(各講座1回につき) ◦本科生・聴講生以外の一般参加は、受付で現金をお支払い下さい

〒113-0033 東京都文京区本郷3-29-10飯島ビル1階 小川町企画内

 

土松克典様 TEL.03(5804)1656 FAX.03(5804)1609

http://www.hows.jpn.org/

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高梨晃嘉さん

かながわアクション代表世話人、島ぐるみ会議と神奈川を結ぶ会共同代表、かながわ歴史教育を考える市民の会事務局長、日朝国交正常化をすすめる神奈川県民の会事務局長(写真は、神奈川県議のきしべ都さんのブログより転載させて頂きました)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ●HOWSとは?

 2000年に開講したHOWSでは、さまざまなテーマをつうじて、わたしたちが生きる21世紀の現代世界がいったいどのような姿をしているのか、そしてそれにわたしたちがどのようにかかわり、変革の担い手になりえるのかを一貫して追求してきまし

た。HOWSは講座に参加する全員で、この社会を根底から変革する思想と文化の創造、その方法をも探究する場を創りあげることをめざしています。「講師=教える人」、「受講生=教えられる人」ではなく、ともに討論してゆく場です。1回の講座で問題がすべて理解でき、解答がえられるわけではありません。また毎回の講座を通じて、新たな疑問や課題が見つかることもあります。問題を多角的、継続的に考えることができるのも、HOWS講座の魅力です。あたなもHOWS講座に参加して、この社会を複合的に観る目を培いましょう!


3.21香川・高松「棘」上映会!報告!

「棘」上映の後、熱気あふれる意見の交換もあったということです。香川ユニオンの吉田さんからの報告です。

 

昨日、上映会無事に終了いたしました。
相変わらずのコロナ禍で、少人数でしたが県内各地から新たな参加もあり、上映後の討論も行われました。変形労働時間制の導入反対をともに闘った教員の方からは「この映画のことをもっとたくさんの人に伝えたい❗労働組合に一人でも多くの人が入り、力をつけるにはどうしたらいいのか、どうやったら勝てるのかを考えるいいきっかけとなった」と話されました。

初めて「棘」をご覧になった方が、感動して上記のように語ってくれたとのこと。「弾圧の事実」を知り、これからの運動につなげて頂けるとのこと。本当にありがたい言葉です。参加下さった皆さん、吉田さんありがとうございました。


3.21香川「棘」上映会告知

春3月始動の季節です。新しい闘いにスタート!香川連帯ユニオンでは、春闘に合わせ「棘」の上映会を開催します。

「棘」は今回で、2回の上映です。ご都合の良い時間に合わせてご参加下さい!

 

日程:3月21日(日)

会場:サンポートホール高松 63会議室

上映時間:①13:30    ② 15:00

主催」香川連帯ユニオン

高松シンボルタワー
〒760-0019 香川県高松市サンポート2−1

お問い合わせ先:tanken.yy.exp@docomo.ne.jp

(香川ユニオン 吉田様090-5253-8648)

★コロナ感染予防対策をしての実施です。


アクセス

〒760-0019 香川県高松市サンポート2−1

JR高松駅から徒歩3分



香川、思い出の地

岩崎恭子さん琴平にて。2005年。NHK放送史より転載
岩崎恭子さん琴平にて。2005年。NHK放送史より転載

高松は思い出深い地です。現在NHKプレミアムで放送中の火野正平が自転車で旅する「日本縦断こころ旅」の前身「街道てくてく旅」のスタートが、金毘羅山でした。旅人は水泳金メダル選手の岩崎恭子さん。毎日歩いて朝中継を出すというハードな番組でしたが、「棘」プロデューサーの平林ともども、番組立ち上げに参加しました。岩崎さんの時はプレ番組でしたので琴平から松山、道後温泉までの200kmを歩きました。本当に懐かしい!!

〈NHK放送史〉琴平での京子さんのVTRが見られます!

https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009010518_00000